近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

スタンフォード大学の「監獄実験」で感じる権力者の傲慢さが、IT社会で一番の脆弱なところ

 スタンフォード大学の「監獄実験」を御存知でしょうか。

 普通の人に、看守と囚人のという特殊な肩書きや地位を与えた心理学実験です。
 管理側の看守役グループは非人道的に暴走し、それどころか実験の管理をした指導者も雰囲気に引き込まれ理性の歯止めが利かなくなったそうです。

 auの管理システム悪用事件で頭に浮かびましたが、電子投票でも我々以外のシステムは、すべてが手動設定の仕組みによる、人の良心で管理が委ねられ、結果的に事故の問題を特定する事が出来ませんでした。

 いま、青森県六戸町で電子投票を実施していますが、私は携わる方々を信頼しています。しかし、誰でも有事などの特殊な状況では、冷静な行動ができないことが有ります。また、悪意とは甘い制御の隙を突いて行われます。

 我々は15年以上も前に、疑念を持たれない環境を作る設計と運用を試行錯誤しました。そこで、管理する意味を履き違える事が最大の脆弱性を生む事を突き止めて、人とシステムが正しく共存できるように構築しました。

 しかし、未だにシステム機能と規定で何とかなると信じている肩書きと権力を持った方の心理が「監獄実験」の看守では、理解ができないでしょう。

 これから公共システムサービスが進んで行きますが、諸外国のように、常設された正しい評価ができる第三者認証期間が日本には存在していないのが不思議です。

 その為、諸外国ではネット投票が25カ国以上導入が進んでいますが、日本では電子投票も危険とされています。

 因みに、 日本ではサイバー先進国としてエストニアのネット投票が有名ですが、導入されているのは自国のみ。国外進出を試みましたが、総ての国が第三者認証検査機関でscytl社と比較をして、セキュリティ的な脆弱性などの総合的判断で採用されていません。エストニアの費用はscytl社の半値ぐらいですね。それなのにヨーロッパ、近隣諸国を含め一カ国も導入されていないシステムを、日本だけが持ち上げて報じられていることに不思議さを感じています。

 追伸
 私は正式な立場が必要な時しか管理側になりません。
 ものぐさでも、言い訳でも無く、自分の判断をみんなと検証するためですが、完成度が高くなると、段々と人の管理は必要無くなります。
(笑)