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近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

電子投票も基本通りに運用をすれば安心です

総てのものにメリットとデメリットがあります。
そして、0リスクなんて都合の良い幻想を追って様々な対処法を採用しても、妥当性とバランスがわからなければ、さらに危険を生じさせます。

旬の話題ではマイナス金利ですが、不安からデメリットだけを注視するとメリットも機能しないので、バランスを考えて良い方向へ向かって欲しいとだけ申し上げて、専門外の金融よりも電子投票に置き換えて書いてみます。

やっぱり、私の話はこうなるのかな。
(-。-) ボソッ

例えば、美味しいフグでも、基本通りに調理しなければ危険な食べ物になるのと同様で、電子投票も基本通りに運用をすれば安心です。
しかし、特例法と言う中途半端な現場任せの状態が続くので、良い意味では周囲の意見を取り入れて試行錯誤し、悪い意味では翻弄されています。
そんな電子投票導入で、大きなハードルになっている安全性と金額のバランスが崩れた悲劇の実例を、つい先日の京都市長選挙で思い出したので解説します。

【京都市、電子投票撤退へ 国政選挙に広がらず断念】
(京都新聞)〔リンク切れ〕

【京都市が電子投票撤退へ 市長選一部導入、コストかさむ】
(京都新聞)〔リンク切れ〕

前回までは、東山区と上京区で電子投票を実施されていましたが、国政導入が進まなく、費用も高額だと廃止されたようです。何と比べて高額かは、多くのメリットを含め比較する物が無いので割愛しますが、京都市で提供している電子投票機器のレンタル費用は、一有権者あたり200円で、電子投票で最も安価と言われているエストニアのネット投票よりも安い。
未だに、国民の電子に対する信頼度が薄い為に、有権者確認との連携が出来ないなどで無駄な機器が増えて費用がかさんでいますが、海外と比べても電子投票部分のスペックは高くても費用は安価です。また、電子への理解さえ頂ければソフトをインストールするだけで簡素化できます。


【導入時の状況】
京都市は選挙管理委員会が必要性を感じ、本当の意味での選挙管理委員会事務局長提案で条例化されました。

そして、可児市、海老名市と連続的に選挙訴訟になる事故を起こした直後の実施とあって、導入当初から厳しい批判に晒された状況でしたが問題はありませんでした。

余談ですが、京都市の開票作業は各区で行ない、ミスが無いかは市選管で確認をするので、開票所では作業を停止した無音状態が多少あります。その時、視察に来ていた可児市で事故を起こしたムサシの実施責任者が「失敗したぞ!」と開票所で騒ぎだす珍事があり、病んでいる投開票システム企業の闇には、本当におったまげました。

実施成功後、選管事務局長が定年の退任挨拶で東京に来られた時に「メリットは正確だけでも充分ではないか。他の副産物を混ぜるから話が煩雑化する」とシンプルな考えを述べられ共感しました。

 

【実施サポート体制の課題】
我々、電子投票普及協業組合(EVS)は、全国に電子投票の実施をサポートする企業が有り、一緒に実施をしながら任せられる段階ごとに業務を移譲しています。

各地域の企業と自治体で話し合った安全な人為的なサービス(役務の提供)で異なるオープンプライスを採用しているので安易に金額 = 機器の費用ではありません。
しかし、失敗した大手企業も含め、目先の対処に振り回され過ぎるから将来的なビジョンである国政選挙導入など、あらゆる事態を前提に組み立てる発想が欠落している。
だから、総てがオーバースペックで煩雑な感じになります。
突然の解散や首長の死亡や辞職などを考えれば、手厚いサービスよりも確実な運用と提供がスムーズに行われる事が重要です。

使用頻度が少ない事で生まれる見えない不安は、提供する側の経験による熟知した対応が有れば無駄な作業は無くなります。
因みに我々は、首長の辞職に伴う短い準備期間も経験しましたが、何も問題はありませんでした。

以前、寿司職人の「修行は必要か?」などが話題になりましたが、知識だけなのと経験を含めた知識では、「安心して下さい。対策してますよ!」と自信を持って言えるか言えないかの大きな違いで明暗を分けます。私が現場の近くで観光しているだけで場が落ち着くのは、そんな事だと思います。

前回の京都でも、その違いから物事の決定が遅く、バックアップ対策を重視し過ぎて煩雑になりました。
電子投票も、当たり前ですが日程管理が重要です。
いつも、投票日を基点として前回の日程を当てはめるだけですが、過剰な対策が膨れ上がり日程通りに機器の使用台数も決まらない状態に陥りました。
過去の使用台数も変更が無かったので、我々EVS本部としては日程通りに、前回と同じ台数を倉庫からメンテナンス工場に輸送しました。しかし、年末年始休暇直前に、各投票所にバリアフリー対応機を増やせば安心だとなったようで、投票所ごとにバリアフリー機1台をノーマル機と差し替えて欲しいとの連絡が有り、レンタル会社倉庫へ通常と異なる運用と休日の対応をお願いしました。また、関連してメンテナンス工場も機器の差し替えでイレギュラーな対応となった。
さらに、機器の納品日は日程通りですが、機器の台数が確定したのは、納品日前日という運営自体が物理的に破綻した。(それでも今で言う神対応でカバーしました)

机上の議論で陥りがちなのは、目の届く所だけの対応で、見えない部分に過度な負担を掛けている事に気付かなく、それがミスを招きます。特に追い詰められた環境では、冷静に考えられない人間が一番脆弱なので基本を厳守していますが、この時の場合は追加対策で検証時間も無く判断はできませんでした。言える事は、定期的な選挙ですから、もっと前に話し合うべき課題だったと思います。

京都市は六戸町の電子投票実施と同時期でしたが、六戸町は規定通りの流れなので影響はありませんでした。しかし、京都の現場があまりにも浮き足立っているので六戸町で業務終了した翌日に、私は六戸町からダイレクトに京都入りしました。何をする訳ではありませんが、それだけで現場は落ち着きを取り戻し正常な状態になった事から、電子投票システムそのものが危険ではなく取り巻く環境が危険を誘発させています。
何よりも穏やかな気持ちで、決められた時に、決められた事をするだけなのがシステムです。

日本で唯一の安定供給をしているからなのか噂で「政治力」で成功しているとも耳に入っていたので、成功の秘訣は「脱力」だと、以前にブログで紹介しましたのでご覧下さい。

evs.hatenablog.com

噂になるほど皆さんが不思議に思われている部分を一歩踏み込んで内情を申し上げると、機器の管理側はプロフェッショナルの集まりで、普及の為に仲間を育てる環境があるからです。
この京都市も問題なく実施できましたが、内部の連携ミスが発生した事で各担当企業の事業本部長が、謝罪と今後の対策を京都に現地入りしていた私のところに報告に来ました。
何処が悪いとか誰の責任なんて戯言は無く、プロとして遂行できると引き受けたイメージのギャップと改善点を話し合い、新たな対策を積み上げます。
因みにコストを掛けないのが知恵です。

過度の想像だけの対策は、恐怖商法と同じで金額が上がり、対策に振り回されるだけで自己分析もできなかった感じです。

しかし、京都の組合企業は、総務省で実施した参議院比例区選挙の電子投票実証実験でも、土日に全社員総動員で無償に近い出仕をして協力と勉強をして頂いたほど真面目で熱意のある企業です。京都市選管も国政導入を期待して政府に協力して来ましたので、なおのことマスメディアの煽りに耐えきれなく、過剰の対応に陥った危険な社会環境だったと指摘したい。


【地域で異なる実施環境】
京都に関係する国会議員には、電子投票を絶対に認めないという西田昌司参議院議員をはじめ、廃案にした福山哲郎参議院議員と京都大学出身の中村哲治元参議院議員、そして、自分の言い分を盛り込もうとして話しをこじらせ数年間も法改正を遅らせた伊吹文明衆議院議員など政治的には大変な地域です。
そのような環境なのか、地元の京都新聞も目の前の健常者だけが全てのように投票弱者を除外し、違憲とされている投票制度も考えていない。ある意味では、意図的なのかも知れません。
こんな邪悪な環境では、過剰な対策に追い詰められて破綻するのは必然だと思います。

電子投票、普及は遠く 京都、廃止に惜しむ声なく : 京都新聞

今では、理念を貫いてシンプルに実施している本部直轄の自治体だけが継続して頂いています。

まるで投票の電子化とは、日露戦争の旅順攻略と同じで、殆どの旅順艦隊を無力化した現場の情報が信じられない大本営からの圧力で、無駄に多くの兵士の命が失われると分かっていても、二百三高地攻略に踏み切った第3軍司令官の乃木将軍の気持ちに近いものがあります。

電子投票は民主主義のシステムでもあり、地域の意見も取り入れ多様性も大事にしていましたが、基本的な共生理念を理解できない異常な社会環境の中では、極めて厳しい状況です。

追伸
前回の京都実施で場を落ち着かせる為に、予定外の長期滞在で妻の癌の手術を延期せざるを得ない状況を招き、それが原因かはわかりませんが声帯を切断する事になり将来的には声を失います。
医師から説明を受けた時には、私の心がピシッとヒビが入る音が聞こえました。

今の日本の環境では、共生理念投票の機会の平等正確性などは、馬の耳に念仏、犬に論語、兎に祭文、ブタに真珠、猫に小判なのでしょう。

電子投票は、妻に限らず一人ひとりのご尽力に支えられて来ましたが、システム以前に、まだまだ越えないと行けない課題との戦いに周囲を巻き込むべきなのか、電子投票構築よりもハードルが高く悩んでいます。

法制化から15年間、国内で唯一問題を起こさず維持をしている一民間人に、事故を起こした企業の問題まで押し付けてバッシングに走る環境にも呆れますが、本来は諸外国と同様に、システム監査や第三者認証検査など、責任を持って正しく評価ができる機関が有れば解決できます。しかし、不思議な事に日本では難しいようです。

それは、諸外国が日本と違い、政治と選挙管理組織が明確に分かれ独立しているから出来るのでしょう。

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