【新見市電子投票実施回想録】 職員研修講師の感想 (2013年4月16日)
今回の新見市で職員研修講師をして頂いた農家の方の感想です。
電子投票というとシステムなど技術論ばかりを言われますが、彼は過渡期の民主主義の道具として大事な国民の正確な意思を反映させる努力に気付いています。
こればかりは投票という老若男女に関係なく平等に統一されたインターフェースは、人為的サポートなどが必要です。研修では人為的ミスが起こらないように心がけて教えていたのでしょう。
感想文------------------------------------------------------------------------------------
本日、投票機器の片付けをしていたら、投票所職員自作の選挙人向けの電子投票機案内パネルを何枚か発見しました。
私は今回電子投票実施支援ということで講師を担当させていただきましたが、人に物事を教えるのは難しいと感じたと以前にも書きましたが、投票所職員の方々は選挙人(特にお年寄りなどの、機械ということで萎縮してしまう人)に対して分かりやすく説明する必要があります。
投票の秘密を守るため、投票機の画面を見て職員が操作補助等をすることになると手続が必要になりますし、選挙人の方は自分の投票内容を見られたくないのが一般的です。
研修でも案内の仕方については簡単に説明しますが、研修での案内の仕方は一般的なもので、実際には各選挙人の状況に応じて説明しなければなりません。
片付け中に発見した「案内パネル」は投票所の職員の方が作成され実際に活用されたものです。投票の秘密を保持し且つ、選挙人自ら投票をしてもらうために考えられたものでした。
私はこのパネルを見たとき思わず涙が出そうになりました。何故かというと、投票所の職員の方が自ら考え「選挙人自ら投票してもらう」という目的達成のため考えられたものだからです。「業者」が役所に作れとか、役所が業者に対して作れとかといって指示したものではなく、各個々人が考えて作り「投票をしてもらおう。選挙を成功させよう」という気持ちのが伝わってきました。
電子投票は職員のためにあるものではありません。何より投票される「選挙人」のためにあると考えます。
私には夢があります。私には91歳の祖母がおりますが、彼女は脳梗塞のあとから文字がうまく書くことができません。自書式投票では「代理投票」の制度に依らなければ投票できないでしょう。しかし、「ふーがわりい(かっこ悪い)」といって投票には行きません。彼女が何歳まで健在なのかわかりません。近い将来瀬戸内市が業者は別として何らかの電子投票を導入され、彼女が自ら投票の権利を行使できるようになることがわたしの夢です。
宮川氏も言われていますが、今回新見市では100歳の車いすのご婦人が電子投票により自らの力で投票をされたそうです。選挙権は20歳~死ぬまで与えられた権利です。
字が書けないといって権利を放棄されている方もこれから増えていくと予想されます。それにより選挙権が行使しにくい国は不幸な国だと思います。
電子投票それは決して難しいことではありません。それは、今回新見市にて投票された市民が一番知っています。
最後に、お世話になりました宮川龍一郎氏始めともに研修を実施した石井氏及び新見市役所職員の方々、そして新見市民に厚くお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。
------------------------------------------------------------------------------------おわり