近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

電子投票の普及を止めた不都合なシステム

 有名な可児市電子投票事故は世界最大規模、人類史上で唯一の選挙無効判決を受けて再選挙になりました。

 当初は機器のトラブルとして報道されましたが、訴訟の進行と共にシステム自体の法律的瑕疵と理論的整合性の無い運用を行い、機械の正確性への信頼を失墜させました。

 ここで問題なのは、こんないい加減なシステムを設計し採用されたプロセスの検証がなされていない事です。政治家も行政も企業も責任転嫁に電子投票スケープゴートして導入機運が消えてしまいました。

 その後に政府の委託を受けた第三者認証機間のシステム検査を製造企業は受けるように成りましたが、トラブルを起こした企業は撤退を理由に受けませんでした。その企業が日本の選挙システム最大手のムサシです。この時に何故この様なシステムを設計したのかを追求しなかったのが悔やまれます。

 また、政府による第三者認証機関の認証検査は現在の投票用紙の選挙システムは全く受けていない。昨年の衆院選でも“不正選挙”と囁かれています。国民の疑念を払拭する為に我々と同じく認証検査が必要だと思います。

電子投票と現在の選挙システムの違いは法律で定められている「自書して投票箱に入れる」のところだけです。

 しかし、電子投票慎重(反対)派は、

 「投票用紙に自書した文字は筆跡鑑定で確認できるから安心だ」

 と言われますが投票制度史上一度も実施した事が有りません。

 それは、実施労力の限界だけでなく、日本国憲法の第15条で「投票の秘密」が保証され、さらに公職選挙法46条で「無記名の投票」、同52条で「投票の秘密保持」があるので事実上、実行不可能な事です

 ムサシの電子投票事故によって「見えるから安心だ!」の原始的な幻想が弊害となっり、今後は投票用紙による事件が多発するでしょう。

 投開票に関わらず、諸外国のように国家的権威のある第三者認証機関が我が国にも必要な時代を感じます。