近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

いつ、先進国の形だけを真似る途上国を卒業するのだろう?

 ダメ過ぎた民主党政権末期に待望された効力が薄らいだのか、慢心したのかわかりませんが、女性閣僚が二人も辞任しました。

 リクルート事件、佐川急便事件と政治と金の問題が相次いだ事で、クリーンな選挙と言われているイギリスを見習い、衆院選挙が小選挙区比例代表並立制になり清らかになった筈でした。しかし、見た目だけを真似しただけの脆弱な構造が変わらないから同じ事が繰り返されます。
 選挙は有権者の正確な意思の反映がされなければなりませんが、未だに当たり前の事をやらないから国民の不信感が消えない。
 また、当事者の政治家も有権者も悪意を感じない事にも個々では無く、社会構造的問題を感じます。強いて言えば、中世ヨーロッパの既得権を守る伝統主義の「永遠の昨日」は、未だに日本政治に根付いていると言えよう。

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 投稿した絵画は、イギリス漫画の開祖といわれる画家ウィリアム・ホガース(William Hogarth 1697‐1764)の油絵連作「選挙」。当時の形式だけの腐敗選挙を痛烈に風刺、告発しています。日本が250年前のイギリスと同じ遅れた民主主義から未だに進化できない事に憂慮します。選挙が腐敗すると、人の心も荒んでいき、いつの時代も若者など弱者から憂目を見るからです。
 経済も重要ですが、共生の原点に立って考える事も大事だと思います。

 追伸
 画像ごとに解説を入れました。

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【供応】
ある政党の候補者たちは、有権者の支持を得ようと贅沢な宴会を催した。対立する政党が窓の外を行進していく。
大騒ぎのあげくに、客の一人は飛んできたレンガで額を撃たれた。すぐ左にも傷の手当をされている別の客が見える。

 

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【買収】
宿屋の女将が宴会のもうけを勘定している。傍らで有権者の身内の女たちに、彼女たちが身内に与える効果を期待して金品が配られている。若い男は一度に二人からワイロを受け取っている。

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【投票】
有権者のなかには、精神異常者や重罪人もまじっている。国のため戦って手を失った、宣誓するための「手」がないので、どうしたらいいのか問いただしている。壊れた馬車の中の「ブリタニアの花嫁」には誰も気付かない。

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【当選】
当選した候補者の勝利の進行。激しい対立はまだ続いており、ブタの群れが狂ったように人々の間を走り回っている。若い女性はこの騒動に失神してしまった。教会の塔の日時計には1755の日付がみえる。