近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

投開票ミス最大の原因を、誰も指摘しない不思議

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 昨年末の総選挙で投開票ミスを投開票前から予測できたのは、間違った運用が誰も指摘せずに続けられているからです。

 民主主義の根幹を支える投開票にミスは有ってはならない。だから、ミスを防ぐ為に投票者数の確認をしています。しかし、この考え方が更にミスを誘発する負のスパイラルの原因になっています。

 投票所で選挙人の受付人数を確認する為に、鍵のかかった投票箱の中の投票用紙の枚数(X)と照らし合わせたいところですが、解錠する事ができないので、こんな計算式が存在していいます。

〔投票所に配布された投票用紙の(総枚数)〕-〔投票所に配布された投票用紙の(残数)〕≧〔投票数〕投票箱の中の票(X)
持ち帰り票があるのでイコールではない場合があります)

 この確認の問題点は、投票所に配布された投票用紙の枚数が間違っていた場合や二重交付など、他のミスと連動して間違った修正がされる恐れがあります。

 一つ一つの作業を正確にすれば、この確認に重点を置く事はありませんが、投票の機会を増やす為の方策が、あまりにも有権者に自由を持たせているので、期日前投票や投票日に投票所入場券を持たずに来られても投票ができたり、昨年末の総選挙のように複数選挙ならば、衆議院選挙は期日前で投票して国民審査は投票日に投票するとか、選挙区選挙は期日前で投票して投票日に比例選挙など、その自由度をすべて書くと確かめたくなる人が現れて、投票所で従事している方に迷惑が掛かるので書きませんが、世界一有権者に自由を与えているから煩雑になるのでしょう。

 だから、電子投票の選挙訴訟になったケースの共通点は、負の紙の投票文化を継承して運用も煩雑になり、この開票前の『票の確認』を行って投票数が受付数を上回る事故が起きました。

 開票前に確認して合わなかった場合は何をするのだろう。

『僕に言わせれば、現象には必ず理由がある。』
  by  ドラマ『ガリレオ』の湯川学教授

 本当は我々のシステムと詳細に比較説明したいのですが、説明が長く手前味噌になるので簡潔に申し上げると『Xを求めない運用』が重要です。

 それが出来るのは、作業を簡素化して簡便かつ統合されたシステムの電子投票しかありません。初めての立会人でも理解できる人による作業とミスや不正防止をする仕組みは、紙の投票と比較になりません。

追伸
 セキュリティ学者が民主主義とか国民の権利などの言葉を使い、政府で決定した技術の段階的導入も無視をして、故障と悪意をゴッチャゴッチャにしながら的外れなりに指摘をしたのに、この度重なる運用ミスをまったく指摘していない

   ま、まさか… セキュリティソフトの売込みで言っただけなのか?

 しかし、投開票事務の近代化を妨げた責任は大きい。

 海外では当たり前のように、投票は電子投票で実施され、そのうち22カ国はネット投票も導入されている。国内でも電子投票導入後13年間の殆どを我々が問題なく実施している。

 学問と実用との違いは、全てに対する責任感で見渡して対策を考えることです

《私のFacebookと同文記事です》