究極の検証ができるのは現場です
システム構築において多くの視点に立ち、議論と検証を繰り返して決定します。
会議において私は最終決定者ですが、会議が終われば決定に従う側に身を置いています。
実施の時に、投票所従事者をやったり、機材運びや自治体職員研修の講師など、現場で自分の決断を体感しています。きっと、電子投票実施運用の全てを体験したのは、日本で私だけだと自負しています。
以前、セキュリティを強化した事で、本番の投票以外の啓発や研修などの運用が複雑になった時に、「誰がこんなに面倒なことを」と実施現場で愚痴ったら、「宮川さんが決めたんですよね」と自治体職員にツッコまれました。(笑)
その後、運用手順を見直し解決しましたが、課題という宝物は、机の上ではなく、現場で見つかり、悩まず安心して正しいと思える判断ができます。
また、電子投票について、いろいろと提案されまが、山奥から離島まで投票所も人も千差万別で、一つの視点では弾かれる方々も居られます。また、決定された事は、見方によっては強制に成りますので、思いつきをいくつか貯めて整合性を検証すると、より良いものが見えてきます。
民主主義は煩雑です。理解と共に段階を踏みながらを進める事が望ましいですね。
みなさんはシステムに拘りますが、一番大事なのは当事者の方達の納得です。それだけ、システムよりも人の気持ちはデリケートなんです。
追伸
電子投票実施において、自治体現場に組織内100人体制から、臨時雇用者2名体制でも可能なのは、現場経験が役に立っているからだと思います。
踊る大捜査線の青島刑事も
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!!」
と言っています。(笑)
前回、臨時雇用した方たちは、ITの専門家ではありません。IT経験はスマホを持っているだけの僧侶と農家の方々で、運用管理や職員研修の講師をして頂きましたが皆さんに好評でした。問題も不都合もありません。
IT知識よりも、明確な対応と対策を正確に伝えられるコミュニケーション能力が、人を安心させる大切なことですね。
世間で言われている「電子的不正」を働く知識もありません。(笑)