近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

ヒューマンエラーを引き起こす『見えない不安』という名のウイルス

 日本初の電子投票導入成功後は、簡単に見える(本当に簡単です)ので、外部では他の企業が参入し、内部では私と同じ立場で実施する希望者も増え、広がりが見えはじめました。

 しかし、実施が近づくにつれ見えない不安や疑念などの風潮などで、完璧さを求める重圧と苦情に脅え、外部企業では記録媒体の中の票数を確認したり、投票者が機器の故障で投票できないと申し出たら確認もしないで二重投票をさせたりして、本来は有り得ない事が事故を引き起こしました。

 われわれの内部でも、実績のある工程とマニュアルで私と同じ事をしているにも関わらず、「万が一」という疑心暗鬼から内部がギスギスして進まない状況も多々ありました。
 何度か「このタイミングで?」という状態に成った時に再登板を要請されましたが、基本に戻るだけで特別な事はしません。
 当事者に、何が「万が一」だと思うのかを聞いても答えはありません。想定できないことには対策を施すこともでません。想定できない事により、実施現場の担当企業が「万が一」を考え込む時間で硬直して他の作業工程に影響を与えました。
 また、念のために増員をしたがりますが、金銭的にも浪費につながります。
 むしろ、他の企業の事故の例を見る限り、各投票所に多く技術者を配置しても何が起こったか煩雑になって解明できずに、結果は「電子投票が悪い」となっただけです。

 まあ、その分は自治体や企業の看板の傷が浅くなったと思いますが迷惑な話しですね。

 ともあれ、電子投票の不安が払拭できるまでは慣例的に私が総合管理をやることに成り、理事長就任後は直接実施自治体との電子メールだけの連絡で準備をして、単純明快なシンプルな運用に切り替えました。昨年実施した新見市では、実施自治体近くの僧侶と農家の方の計2名に、自治体職員の講師と現場管理をお願いして問題なく実施できました。
新見市は他社が実施した投票所数換算では技術者が215人必要な規模です)

 これは、システムに対する責任も保身も関係ない立場で、与えられた工程とマニュアルだけを忠実に行うだけという究極の検証も兼ねたチャレンジでした。
(内外に対する私の怒りも有ります)

 以前にも投稿しましたが採用基準は、スマホが操作できるかぐらいのIT知識です。最も重要視したのは、明確なコミュニケーション能力です。

 見るからにITとかけ離れた雰囲気の方ですが、わからない事があれば、「確認して正確に伝える」という普通のことが信頼につながっていました
 例えば、5箇所の支局で実施している期日前投票所の巡回のときに、投票管理者の支局長からスマホしか操作ができない僧侶の方を「スーパーSEが来てくれた」と歓迎している光景を見て確信しました。

 長くなりましたが私が伝えたいことは、知識よりも正確な話しができる人が、新しい試みに必要だということです。

 追伸
 私も不安と恐怖を知る小心者の文明人ですが、幼少の頃からの英才教育?のお陰で、本能が見えないものを想定し可能性を探します。これは、「学問」では無く「本能」というか、長くなるので、どれを例に挙げて説明するか決めて次の機会に投稿します。(笑)