近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

世界最古の投票を支える人為的な意識の壁

 電子投票に携わった実話と、日本の投票にまつわる奇怪さを、厚切りジェイソンさんの芸風を少々真似させて頂き、分かり易く表現してみました。
 (//△//) スベったらスルーして下さい。

 改革には、立ちはだかる物理的な壁、制度的な壁、意識的な壁が有ると言われています。特に日本の選挙は、ベルリンの壁よりも理不尽な利害の障壁が未だに存在し続けている。
 それゆえに、政治家だけでは無く、主権者である国民にも良識を持って向き合わなければなりませんが、向き合うにも、判断する情報が正しく伝わらない人為的な意識の壁で、見た目の変化だけで誤魔化されている。だから時間の経過と共に、同様な不祥事が繰り返されています。

 少数の利害が折り合う程度でも、選挙の事だけはマイノリティの意見も尊重されるので、損得の利害や疑心暗鬼から選挙制度改革が進まず、国内最大の政治課題であり続けている。変わったとしても複雑化するのは、技術大国でありながら、世界最古の投票インフラにしがみついた議論の限界を感じます。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「なぜ、同じ比例代表選挙でも、衆院は政党名を書いて、参院では候補者名を書くのですか?」
「日本の投票! 難しいよ~」

 この夏に予想されている衆参のダブル選挙が実施された場合は、衆院と参院の区別をさせる啓発を、これまで以上に参院比例候補者の負担になり、国民も混乱するでしょう。
 国民は間違って無駄にならないように、衆参どちらでも政党名で投票すれば安全だと考えるのが普通です。
(-。-) ボソッ(だから政党が投票させやすい芸能・著名人を擁立するのは必然的な流れですが、山積した問題を迅速に解決できるのか、ただの勢力拡大の駒なのかを、見定める必要が有ります)

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「なぜ、選挙の度に、候補者が投票方法を説明しないといけないのですか?」

 もし、電子投票なら、複雑な投票でも表示された候補者名を選択するだけなので、有権者や候補者の負担も、疑問票の心配も無く「あなたの一票を、ムダにはしません」と初めて言える開票ができます。
(-。-) ボソッ(でも制度的には方法が統一される事を望みます)
 また、順位式や連記式など、より民意を反映する方式で疑問票も無くできます。
 国政選挙では、政党の政治判断で恩恵を受ける方々は投票先が決っていますが、その時の情勢で判断する人たちを含めても、有権者の半数しか参加をしない状況を考慮すれば、どちらかだけを選ぶという究極の選択を迫るよりも、順位をつけて投票して頂いた方が投票しやすく、民意に近づくと言われている。
 是非、法律、政治、社会、数学、統計学者などの方々に方法も含めて、より民意が反映できる方式を議論して頂きたい。

 政権交代を可能にする小選挙区制も、思い切った政策を進めるために、欠点である多くの死票を無くすことが、国民に不満を抱かせない最優先課題ではないでしょうか。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「日本の選挙は、ぜんぜん「国民目線」じゃないよ!」
「でも、「共生」とか「国民目線」とか政治家が使うよね!」
「日本の政治! 難しいよ~」

 これまでのように、選ばれる側の論理ではなく、選ぶ側の目線に立ち、総ての主権者が選挙結果を歓迎とはいかなくても、納得して受け入れられる制度を、国民は望んでいると思います。

 もう、世界で当たり前の道具として使われ、我々も14年間にわたり、普通に提供している電子投票について言うのも、小っ恥ずかしく、無益な感じもしますが、日本だけが邪悪なものと成っているカラクリを述べてみます。

 物理的な壁については、1992年3月に我々が自治省(総務省)へ提出した「電子投票導入案」を具現化し実証しました。
 しかし、国会で反対勢力との妥協により、機能や導入対象選挙を制限した段階的なパイロット導入になりました。それでも問題なく実施して、制度的な壁に突破口をあけ、期待に応えた。

 そして、電子投票機器の費用は国民の負担にならないように、導入が認められていない国政選挙を想定した採算の合わないレンタル料金で、一斉選挙に対応できる台数も、政府の要望通りに民間負担で確保しました。その他にも政治家の疑念を払拭できる対策を講じています。
 我々の有権者一人当たり200円台は、諸外国と比較しても安価と言われている。
 だから、日本の中途半端な条件で高いシステムスペックの要求が、海外からの参入企業にも相手にされなくなり撤退しました。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「それなのになぜ、日本の電子投票は高額だと言われるのですか?」

 それは、マスメディアが報じませんが、日本以外の国々では、投票は国家のインフラという認識と、正しい民意への投資として、基本的に政府が全額補助をしているので、導入自治体の負担はありません。
 地域が追加するオプションについては、導入地域の負担だと聞いています。
 これまでに、諸外国との政府の補助率と、詳細な費用の比較がされた事も、完全導入後の経費の比較もされた事はありません。そればかりでなく、ベンダーには国家インフラが前提で提供させているのに、地方に負担させる矛盾から「高い!」と言うのは当然でしょう。それに、補助率も自治体規模で格差が大きい不公平な問題も、取り上げたマスメディアはありません。

※米国では、疑念から色々と追加で付け足したオプションの費用が、高額になったケースもあります。それは、地域の政治情勢と導入した機器の信頼度によって異なります。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「なぜ、日本人は海外事例というと、アメリカしか知らされないのですか?」
「あ~ パターンがわかったぞ!」
「事故や問題が起こらなければ、ニュースにもならないもんね」
「でも、アメリカだけが外国では無いからね~!」
 (*`д´)σ=σ

 それに、日本の選挙は、自ら考えて手に入れたものでは無く、他から都合の良い形式だけを真似てきた経緯があり、正しい民意を追求した社会を想像もしない、意識の低い民主主義後進国のタチの悪さが、問題を引き起こしている。

 例を挙げれば、総務省の研究会が、我々のシステムの外見だけの機器と運用で基準書を作成しましたが、研究会に参加した企業だけが事故を起こしました。その中でも世界最古の投開票を支えているムサシが、法律にも基準書にも準拠していないガラクタで大事故を起こした。事故の原因となったシステム障害と運用の衝撃的な内容は、訴訟で明らかになり選挙無効となりましたが、国民には内容は報道されずに、疑念だけが亡霊のようにさまよい、国民には「電子投票は熱暴走をする」という情報で途絶えた。

 そして、事故原因を伏せた未知な部分を、専門家がセキュリティの問題のようにすり替え、電子投票の改正法が廃案になったのも、レトリックな議論では無く、検証能力の無い民主党やマスメディアを利用したトリックです。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「日本の電子投票は、通信を禁止されているのに、ウイルス対策ソフトばかりが話題になりましたが、諸外国で実施されているネット投票システムは、そんな市販の製品に依存しなくても大丈夫だよね!」
「不思議だね〜」

 もっと不思議なのは、武田圭史(現)慶應義塾大学環境情報学部教授が、法改正前に実施した政府の電子投票第三者認証検査を批判して電子投票検証論文を発表し、大きな影響を与えたこと。しかし、政府の電子投票第三者認証検査を受けた機器とは全く関係の無い機器で〝検証した〟というトリックを使っている。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「同じ名称を使っているけど、同じじゃないから~
 ワザとだろ〜この罠!!」
(*`д´)σ=σ

「日本の学問は難しいよね!」

 情報倫理の専門家でもあるようですが、歪められた情報により、育ちかけた秩序が崩壊して、電子投票に留まらず、今のウンザリする情報コントロールの引き金となっている。
 その証拠に、投稿した新聞にあるように国会では、参院比例区の投票を法案に規定されていない『ページ式』と偽計情報を流し、参院比例候補者を煽り立てた。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「絶対に、ならないから! おかしいだろう!」
(*`д´)σ=σ

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 この時に改正法案が成立していたら、ダブル選挙になっても比例代表選挙で国民や候補者を、投票方法で煩わせる事も無く、選挙に専念できたでしょう。
※ちなみに画面を19.5インチにするだけで、全比例候補者が普通に一覧表示できます。(笑)

 そして「高齢者が対応できるのか」も私の知る限り、総務省、実施自治体、マスコミ、大学などで実施した現場での調査の数字では、他の公的システムと比較にならないぐらい高齢者からの高い評価でした。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「Why?! Why?! Why?! 」
「どうして、選ぶだけの事が難しいのですか?」
「どう考えても、字を書くほうが難しいだろう!」
 (*`д´)σ=σ

「それにしても任期6年の参議院議員で結成された「再考する会」って、任期を超えても結論が出せない集団なんですね。」

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 認知症の方には困難な場合がありますが、それは、紙の投票でも同じこと。誰も確認が出来ずに投票箱へ入れるので、大切な一票が疑問票になる可能性があります。
 ここでも自社で実施した過去の調査結果も確認もせず、法案も読まない怠慢な記者たちを利用したトリックです。

 電子投票を実施した期日前投票所(中央では僻地呼ばわりされている田舎です)で、杖を突いて来られた高齢のご婦人と話をしたら「どうやって自分と投票した内容が分からないように成っているの?」と高度な質問でした。
 この疑念は根強いので、個人情報の選挙名簿確認と電子投票は、物理的に切り離して運用しています。利害が絡む投票には、人に対する恐怖があるのでしょう。

 また、100歳以上の投票者も複数おりましたが、自力で投票をしています。

 そもそも、我々が開発した機能から、顔写真表示などの候補者情報を除外して、正確な確認ができる仕組みに制限をかけなければ、認知症の方も投票したい候補者に、文字だけでは無く、顔などのビジュアルで確認できる投票しやすいアクセシビリティを提供できたので、電子投票が難しいのではなく、高齢者や健常者では無い方への配慮を欠いた、法律的制限が難しくしているだけです。
(全国の高齢者施設で実施した実証実験で証明しています)

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「国民の知る権利とは、裏取りもしないで情報を垂れ流すことなのですか?」

※「裏取りとは、取材内容が正しいと判断できる証拠を集めることで、裏で取引をする事では…
 無いからね〜!」
 (*`д´)σ=σ

 民間努力で世界最先端のビジョンを、沖縄サミットで発信しましたが、あまりにも間延びしたので、もう一度、パイオニアとして電子投票による可能性を書いてみます。

 全ての国民に、投票の秘密を厳守できる自力投票の機会と、疑問票にならない処置や、様々な投票制度に対応できる制度改革の選択肢が増えること、また、争点となる政策の賛否などの適度な候補者情報の提供なども、法律次第で可能になります。

 日本だけが選挙活動期間が設けられ、候補者の情報が乏しいにも関わらず、紙の投票の物理的な問題として、離島や山岳地帯、そして在外投票の投票期間は繰上げられています。
 しかし、電子化をすると、普通の国民と同じように、投票日まで考える時間が与えられ、地域の格差は無くなります。

┐(゚⊇゚)┌ Why?! Japanese people!!!
「日本の平等って、何ですか?」
「投票へ行くように呼びかけるけど、なぜ、候補者も知らないで、投票所へ行けるのですか?」
「それだから、投票記載代に貼られている氏名掲示でも、候補者名の記載位置が不平等だと政治家が言うんですよ!」
(*`д´)σ=σ

 大切なのは、国民が主権者としての自覚を持って付託した民意で支えられた政治が安定して、国民の期待に応えられる環境にする事でしょう。
 だから、正しい情報の判断が反映される仕組みの一部として電子投票を考案しましたが、後からこねくり回しただけの間違った議論から全く進んでいないのが残念です。
 本当は、後からこねくり回した人たちは、必要性も感じないから具現化もできない感じさえ受けます。

 それに、民主主義で大切な共生理念が欠落しているから、トップダウン的に機械的なシステムを押し付ける事に執着し、実証する努力も無いから見えない不安に潰されているのでしょう。
 どんなに技術が進歩しても、民主主義のシステムである限り「人」が存在するので、「人」が誤作動しない環境が抜けている。
 まず第一に、一緒に育む心が無ければ共生とは言えず、民主主義のボトムアップにはならない。

 参考になるか分かりませんが、二度と同じ情勢が無い選挙戦略の世界で育ち、その場で学び考え、決断をする事を叩き込まれた経験を活かして、電子投票の構築に取り組んだ話を書いてみます。
 考えるよりも本能的に、人も含めてシステムだと感じ、一部に過度な負担で誤作動を起こさない環境とシステムが望ましいと、方針を決めました。共生のシステムを構築するのだから、簡単な論理です。
 それゆえに、自治体の実施現場や技術者たちも目先の実施だけでなく、全国で普及した最終段階の全体像が描けたのだと思います。
 考えがまとまらず未熟なうちは不安を抱きますが、これまでの実証実験や経験から統一した運用など簡素化を図った事で、セキュリティを高め、ミスを無くすなど、全体会議で各々の意見をまとめれば見えてきます。
 とはいうものの、やっぱり人が集まってやることです。企業規模や肩書による声の大きさで判断力を鈍らせないように、現実的に見極めるのがポイントかな。(笑)
 当たり前で、簡単なことに思われますが、我々と同じ法律や基準書なのに、他のベンダーが1、2回の実施で事故を起こしている原因は、意外とこんな所だと思います。
 開発者だけでなく一般の国民にも分かりやすく書かれている基準書ですが、学者や専門家は、簡単で陳腐だと笑います。しかし、そこから全体の構成を描きながら、きめ細かにハードとソフトと運用に至るまで、膨らんだアイデアを絞り込み、そして対策を考えていく作業が抜けています。

 よく「共生」と軽く口にしますが、本当に、ひとつひとつ、ひとりひとりを大切にすると、システム的な瑕疵が見つかり、人間関係も良好になります。(笑)

 セキュリティ的な見地では、悪意を前提に考える事も重要ですが、道義的には、悪人にさせない環境を考えるのが先決です。
 根本的に、共生というものが理解できないから、システムと人による役割のバランスに気付けないのでしょう。
 だから、トラブルや不正があった場合にどうするのかの対策が議論もされずに、機械的なシステムに依存され過ぎて、思考停止状態になっている感じがします。
 自分が理解できない物を怖がって危険を述べるだけで、どんなシナリオで危ないのか、そして対応策も聞いたことが無い!

 これまでの議論を例えるならば、投票所の記載台に置いてある鉛筆の芯が折れただけで騒いでいます。しかし、鉛筆を替えるという事前の対応策が有れば、問題にならないのと同じです。
 要は理解できないから不可能だと思われる事でも、論理パズルのように、手順をヒモ解けば可能になるような感じかな。

 機械的なものだけで、0リスクという幻想があるうちは解決できません。まして恒久的な安全は、人類永劫の課題だと思います。それに、複雑になるほど不審に思い、拒絶する方々も多い。

 だから、政治的配慮で技術的導入段階を分けている日本で必要なのは、段階ごとに現実的な対策で理解を求めること。見えない不安から過剰な後方支援を付け足し煩雑にさせる考えは、導入反対派の格好の餌食となり、廃案までは持て囃されますが、廃案後は用済みになって話が途切れたと想像がつきます。
(本当に「人」というものを見ていない証拠ですね)

 そもそも、電子投票は基準書にあるスペックを、アッセンブルするだけで簡単にできます。
 しかし、大事なのは、信頼される手続きと仕組みです。
 我々は法制化前から、第三者機関の認証検査の必要性を訴えて参りましたが、受け入れて頂けなかった経緯が有り、長い年月を掛けて実施実績を積み重ねながら総務省を説得し、重い腰を上げた矢先に、情報操作で希望の芽が摘まれました。
 そのまま第三者認証監査機関として前進していたら、マイナンバーシステムへの悪意の心配も、不具合が起きる確立も減少したと思います。

 因みに我々以外の開発企業も、実験的導入で政府の構想が決定したら独自OSを計画していたので、学者や専門家のパソコンレベルの提言は、方向性が合わず、何処も受け入れられなかったと察します。

 それに、提言してから理解を求める為に、10年近くを様々な角度から具現化して実証を続けてきた我々にとっては、架空の話で議論しても不毛な事を骨身にしみているのと、法律的な確認を、担当の総務省に問い合わせもしないで提案されても、民間企業レベルでは対応できません。

 是非、総務省に電子投票担当官が居りますので、ご相談をして良い物を作り上げて頂きたい。私は大胆な決断をしますが、その前に小動物的本能で確認をします。以前にも書きましたが、100年以上も変わらない投票制度ですから法令以外に慣例的な事もあり、見落とすと多くの方に迷惑を掛ける事になります。

 また、初導入の時に、自信を持って統括管理者としてGOを出し、監査の視点でOKと承認したから、携わった方たちも安心して実施ができたと思います。だから、同じ立場でOKと言えるだけの物ならば、我々と同じく全会一致で法案が成立すると信じているので、是非、頑張って頂きたい。

最後に…
 話題になっていた時には大勢の専門家が現れましたが、推進派でも、ご自分の言い分を通す為のバッシングで、導入機運を消してしまいました。市場が無ければやれないというニワトリと卵のどっちが先かでは無く、本当に必要だと感じていたのなら、我々と同じく踏み出す勇気を持って欲しい。

 

以━━━━( ー̀дー́ )━━━━上!!


追伸
 日本に近代化した投票が必要だと寡黙に実施を継続している自治体は、不安視され導入の障壁となっていた落雷、震災、停電などの災害も経験しましたが、問題はありませんでした。
 心配なら不安を誘発させるよりも、現実的な対策を考えれば、穏やかで先進的な社会になると思います。

 実施現場には「笑顔で胸を張って、おウチに帰るまでが電子投票です」と、親父ギャグをぶちかませていますが、こんな、しょうもないギャグが続けられるような環境を考えて欲しい。