近代化した民主主義へ

選挙、電子投票などについてを語り、政治の幼稚さをぼやきます。(笑)

電子投票構築のアドバイス

 隠していた訳ではありませんが、私には年齢が9つ離れた弟が居ます。
 今月も娘が使わなくなった楽器の電子ドラムを「引き取ってくれたら嬉しいな~」とお願いしたら神対応でしたから、別に兄弟の仲が悪い訳でもありません。きっと、お互いに興味をもたれたら説明が面倒なので、自然と存在を伏せている感じです。(笑)

 大手ゲームソフト会社スクウェアが、開発で即戦力になる人材だけを採用して大卒でも新卒を採らなかったハードルの高かった時代に、高校新卒で入社してスクウェアの社内規定に「高卒」の枠を作らせた弟は、社会に出たと同時にレジェンドでした。(笑)

 そして、私が国内初の電子投票実施を担当した同じ時期には、世界中のプレイヤーとコミュニケーションが取れるなどのオンラインゲームのはしりとなった、ファイナルファンタジーXIのメインプログラマーを務めました。

 ここだけの話ですがハッキングが得意で、私もロールプレイングゲームを、レベルもお金もMaxの不死身モードにしてやらせて貰っていました。
 ライバル会社の役員からも、自社で出しているゲームを自分の小さな子供にやらせたいと頼まれた事があるぐらい、業界では有名なハッキングマニアだったと思います。

 電子投票で「見えない悪意」の対策で、セキュリティソフトを採用しろと学者や専門家が騒いでいましたが、システムを構成する基本の0と1の羅列をスラで解読してセキュリティパターンをパズルのように解いてしまう弟みたいな奴には、アプリでの対策は無意味な話です。

 実態を知らないから「見えない」とヒステリックに騒ぎますが、そんな弟と同じ部屋で暮らした私には普通に存在していました。(笑)
 そんな環境が電子投票の構築にも役立っています。
 世界で使用されている公職のネット投票システムでも、市販のセキュリティソフトで対策している国はありません。在るモノを安易に提案するセールスマン的学者に、もっと頭を使う事をお勧めしたいですね。

 それに、取り分け弟だけが優秀という訳でもありません。私の母校でもある公立の中学校ですが、弟が在籍するクラスが日本一偏差値の高いクラスに選ばれたようで、実家に出入りする友人たちも、違いを感じるものがありました。その中でも親しい友達に別荘の倉庫整理を手伝って貰いましたが、この時に一緒にほこりをかぶったメンバーは、後に電子マネー、交通、通信ゲーム、投開票など別々の道に進みましたが、ITの扉を開いた中核的存在です。
 ちょうどこの時期の暑さで、汗まみれになって手伝ってくれましたが、なにかと感動するポジティヴな集まりでしたから、年の差を忘れて楽しい思い出となっています。

 前置きが長くなりましたが、本題の学者や専門家たちが「陳腐」と馬鹿にした「電子投票システムに関する技術的条件及び解説」(基準書)を、ただ読んだだけだから気付かない落とし穴について説明をします。…と言って、再度、弟の話です。(笑)

 開発から離れてジョージ・ルーカススティーヴン・スピルバーグなどと打ち合わせをする仕事に配属され、「兄ちゃん、彼らは凄いよ」と教えて貰ったのが、広い部屋の壁一面がホワイトボーになっていて、最初は小さく書き込んで説明したものをA4ノートに書き写していたら、そのうち壁いっぱいに書かれたインスピレーションが一つに表現されていた事に気付き、「A4ノートで考えているうちは、彼らの頭の中の領域の広さに勝てないよ」と感動していました。

 「電子投票システムに関する技術的条件及び解説」の要件に準拠していることが国内初導入から入札仕様書に明記され、事実上の基準書となっています。我々を除いた参入企業で構成された総務省の研究会で作成されましたが、外された我々だけだが厳守したという笑い話です。
 しかし、国会審議の結果、だいぶ制限をされたので物足りない部分も有りますが、電子投票システムがどのようなものかを、国民が専門家を頼らず理解ができるわかりやすい内容になっています。

 内容は、機能要件43項目、ハードウェア条件42項目、ソフトウェア条件7項目、学者が市販のセキュリティティソフトが無いから対策が無いと騒ぎましたが、セキュリティ条件は31項目あり、そして、技術的進歩が出来るように技術的特定を避けながら項目ごとに、どのようにするのかを複数の実施例で挙げられています。(特定企業の利権にならない配慮も感じられます)

 そこで、ただ読んだだけで分かった気になっている方に、広い部屋で各条件と実施例を物理的にばらばらにして、法律や運用などのグループに分けて項目ごとのリンクを分かりやすく並べて頂きたいと思います。民主主義を唱え、セキュリティを指摘している方が多いので、何処に何を置けば良いのか考えると、現導入段階での環境で何をするべきかの方向性に気付きます。

 ヒント!選挙は公明正大です。

 機械と人間の分担による簡素化でミスを無くし、国民に分かりやすく信頼性の担保を考えると並べやすく対策が見えてきます。

 例を挙げれば、各ベンダーは想定外の事やミスが有った場合に対応ができるように、IDなどを個々の機器ごとに入力ができますが、我々だけがセキュリティ的な脆弱性を回避して運用の煩雑さを無くす為に、入力をしないで管理ができるシステムを構築しました。

 また、投開票で重要な「保全」の観点から指摘をすると、投票結果の投票記録は厳重に封印されて次の選挙後まで保管しますが、結果を生んだ仕組みであるプログラムの保管義務が有りません。我々だけが保管される投票機ごとの投票記録媒体にプログラムが有るので、個々の機器で検証が可能です。これは重要なことなので法制化の必要性を感じています。

 いろいろと書き出すと商品説明だと思われるので止めますが、各項目をリンクさせて考えたから見つけられます。まともな研究者なら是非、チャレンジしてください。
 特別な能力は必要ありません。選挙法や判例を含めた膨大な情報を整理する職人技です。(笑)

 実施例もそのまま鵜呑みにするのでは無く、例として趣旨に沿った別なものを考えます。
 しかし、それは簡単な事ではありません。

 技術会議では選挙法や基準書に沿いながら白熱した議論をしますが、基本的に技術者は、自分の担当分野での修正を拒み、他に修正をさせたがる習性があります。(笑)ダジャレです。
 しかし、修正を決めた後で得策が思いつくと、そこは元に戻した方が良いとなり、これまた紛糾します。
 そんな時に議長である私にジャッジを求めますが、私は今までの議論の経緯説明と実証実験などの思い出を話してから最後に荒唐無稽な提案をします。技術者達から「それは無いです」と笑いながら否定されますが、ループした議論から抜け出して新しい発想で話ができます。
 できる技術者は猛獣のようなもので、ビジョンに絶対的な信頼が無ければ話が進みません。
 電子投票で安易に提案される研究者が居ますが、この部分だけでも私に変わって進める事ができる自信のある人が居れば頼もしいですね。
 政府は導入を三段階に分けているので、段階にあった最善なものと最終段階のビジョンを持って頂きたいと思います。いきなり最終段階を言う方がいますが、技術よりも信頼性を担保できる環境が無い限り不毛な話です。

 次回は、やっと理解される時代になったので、お金をかければ機器やシステムだけの対策でセキュリティは何とかなると思っている方たちの為に、少し突っ込んだ実体験を書いてみます。

 《8月20日投稿のFacebookと同文》